発熱とは体温が37.5℃以上を呈した状態をいい、高熱とは体温が38.0℃以上を呈した状態、と日本の感染症法で定められています。細菌やウイルスなどを体内で感知すると、それらに抵抗する為に身体が反応し体温が上昇します。発熱に伴い寒気や関節痛等が出現することもあります。

日本高血圧学会では上の血圧である収縮期血圧（心臓が収縮したときの血圧）が140mmHg以上、または下の血圧である拡張期血圧（拡張したときの血圧）が90mmHg以上を高血圧としています。そのまま高血圧の状態にしておくと脳や心臓の血管が動脈硬化を起こし、脳卒中や心臓病、腎臓病などの重大な病気を発症する危険性が高まります。日本人の高血圧の約8～9割が本態性高血圧（原因をひとつに定めることのできない高血圧）で、遺伝的素因（体質）や食塩の過剰摂取、肥満など様々な要因が組み合わさって発症します。食生活を中心とした生活習慣の改善が予防・治療に非常に大切です。

心臓は全身に血液を送り出すポンプの働きをしていますが、心筋梗塞や心臓弁膜症、心筋炎など様々な心臓の病気によって、心臓の働きに障害が生じ、色々な症状を引き起こしている状態をいいます。ご高齢な方に多い慢性心不全は、ちょっとした動作でも動悸や息切れがしたり、疲れやすくなったりします。咳や痰が止まらない、むくみが出るといった症状が現れることもあります。慢性心不全は生活習慣病（高血圧、脂質異常症、糖尿病など）との関連性が高く、高齢になるほど発症する方が増えてくる傾向があります。

糖尿病は、血液中のブドウ糖（血糖）が慢性的に高い状態を指します。これは、インスリンというホルモンの作用不足や機能低下により、ブドウ糖が細胞にうまく取り込まれなくなることが原因です。糖尿病を放置すると、糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害、動脈硬化等を合併し、進行により生活の質が低下します。治療としては、食事療法、運動療法、薬物療法がありますが、それぞれの人に合った治療法を継続していくことが大切です。

認知症とは、脳の病気や障害などによって認知機能が低下し、日常生活に支障が出ている状態を指します。記憶力、判断力、理解力などが低下し、時間や場所、人物の認識が困難になることがあります。認知症にはいくつかの種類があり、アルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症などが代表的です。認知症の症状は人によって異なり、進行の速度も様々です。初期には物忘れが多くなる、同じことを何度も聞く、時間や場所の感覚が曖昧になるなどの症状が見られます。進行すると、日常生活に支障が出始め、身の回りのことができなくなる、感情のコントロールが難しくなる、幻覚や妄想が現れるなどの症状が現れることもあります。認知症の治療法は、種類や進行度によって異なります。薬物療法やリハビリテーション、介護サービスなどが用いられます。